店舗型ビジネスの異端な生存戦略
最近、状況が状況なだけに飲食店のオーナーからの相談がめちゃくちゃ多いんですよね。
八方塞がりで切羽詰まった人もいますが、主に「今はなんとか耐えているけどこの先が不安でしょうがない」という人です。
先日、Twitterで下記のようなアンケートをとったんですが、まさにその通りっていう感じですね。
それでも1/4の人が「困っている人に無料でアドバイスできるくらい余裕」というのは素晴らしいです。
この数字が世の中の指標なのか、僕のフォロワーさんにそういう人が多いのかは分かりませんが、わりと多くの人が特に不安を感じていないということは確かなようで。
で、このあと相談を募集したんですが、内容が(超ネガティブかつ深刻な)内容なだけにリプには一切来ず、全部DMで来ました。
ただ、みなさんモラルの高い方人が多く、真剣な相談には真剣にお答えしたいので、長文でガッツリ返信していっています。
まだの人はもうしばらくお待ちください。
あとアパレル関連の相談もちょいちょいあるんですが、アパレルに関してはビジネスパートナーでもある四元(@Playtopseller)に相談してください。
彼はアパレル業界のマーケティングコンサルに専門特化しているので。
飲食もアパレルも共通する点は主に店舗ビジネスであるというところですが、まぁ言うまでもなく厳しい状況ですよね。
中食(宅配)に関しては今のところ相談が無いので、そこまで厳しくは無いどころか、Uber Eatsの需要が高まっているところを見ると逆に調子が良いのかなと。
なので、やはり来店型に関してどういった施策を打つのか。
もちろん、体力(主に資金面)がどのくらい残っているのかにもよりますが、トンネルの出口の光が見えない以上その体力すら測れないので、今から対策をしていなければというところですね。
光は自分で差し込ませなければならないということです。
ということで、今回はよくお伝えしているアドバイスを2点ほど書いておくので、店舗型ビジネスをされている人は参考にしてください。
① 目先の売上獲得施策
② 将来の売上獲得施策
という2点にアプローチしますが、店舗型に限らず他のビジネスでも汎用性は高い施策なので、興味がある人はぜひ。
①目先の売上獲得施策:ターゲットを変える
これはTwitterでも少しつぶいたんですが、掘り下げて書いておきます。
お客さんが飲食店に訪れる際、主な目的というのは、どうしてもそこで食べたいものがあったり、個人店舗であれば会いたいスタッフがいたりといったことが多くなります。
もう少しマーケティング的に言うと、美味しいものを食べたり、スタッフと楽しくコミュニケーションを取ることで得られる幸せな未来をイメージしてお客さんは来店するということですね。
あるいはその両方だったり。
じゃぁ、後者のようにお客さんと良い関係性を築けていれば今のような状況でも困らないか、つまり来店を促せるかというとそうではないんですね。
実際、そのようなお店づくりをされている人でも困っています。
なぜなら、お店には複数のお客さんが訪れることが想定されますし、普段からその光景を見ているお客さんは「今、あの狭い空間で素性も分からない他人と一緒にいるのは...」と不安になります。
どれだけお店の手助けをしたい、お金を落としてあげたいという気持ちがあっても、やはり自分や自分の家族の安全が最優先ですからね。
その対策としては、
・来店はマスク着用者のみ可
・完全予約制(貸し切り、隔離席)
・手やスマホのアルコール除菌
などを条件付けることで一定数のお客さんの来店は促すことができます。
お店に来て欲しいのに上から目線のようで...という気持ちもわかるんですが、今のお客さんのニーズの最優先は安心安全なんですよ。
なので、決して上からでも偉そうでもありません。
先日、未熟児で産まれた我が家の赤ちゃんが現在入院中で、ほぼ毎日病院に面会に行っていますが、当然病院ではもっと厳しい条件を乗り越えなくては面会できません。
だからといってそれが偉そうとか厳しいとは思えませんし、むしろ他の人もそこまでしているのなら...と安心です。
外食のニーズをもっと細かく言うと、例えば「家にこもってばかりでは気が滅入るし、たまには外で楽しく食事して気分転換したいけど、そもそも安心安全なお店ってあるのかな?スタッフが安全でも他の客が杜撰だったら何ともならないしな..」ということです。
実際、他のお客さんと間接的に接触しまくるビュッフェ形式のお店は外食の中でもかなりの大打撃を受けていますよね。
ビュッフェじゃなくておかわり自由の定食に変更すれば良いのにという案は簡単に出ますが、キッチンやオペレーションの変更はもちろん、何よりホールスタッフの増員をしなければお店が回らなくなるので、そんな簡単な話ではないわけです。
逆にそこを何とかできれば、今より確実に売上はあがるはずです。
パン屋であれば1つ1つ全て袋にいれるとかですね。
こういった細かい施策どころか、いまだにスタッフがマスクすらしていない店舗があるのにはビックリします。
と、ここまでお伝えしたことでわかるように、ターゲットを変えるというのは「〇〇が食べたい人」とか「〇〇というシチュエーションでお店を使いたい人」といったザ・外食のニーズではなく、シンプルに安心安全というニーズに寄り添うような施策を打つということです。
独自的にマスクが手に入るようになったら、利用者にはマスクを無料で配るなども安心安全のニーズに答える施策ですね。
その辺りを考えず、割引などで何とかしようとするのは今のお客さんの最優先ニーズからは大きく外れます。
で、いくら店舗でこういった安全安心の取り組みをしても、お客さんに知ってもらえなければ意味がないので、店頭やWEBなどに書いてあるウリやメッセージを全て変更しなければならないんですね。
SNSで認知してもらうにはインパクトのある施策も必要でしょうし。
ここまでが「目先の売上獲得施策」のセットであり、ここまでをどれだけのスピード感を持って取り組めるかが勝負になるでしょう。
将来の売上獲得施策に関しては、ここまでを実践してこそ意味があるので、実践して成果が得られた人だけ続きを読んでいただければ。
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