
情報発信スランプからの脱出術
情報発信は「自分の守備範囲内」でするのがセオリーでありモラルです。
ブログにしてもYouTubeにしてもTwitterにしても、守備範囲を超えて情報発信をしてしまうと、足元をすくわれてしまいますし、何よりインプットをする人に迷惑がかかります。
場合によっては、専門家や当事者(その情報と深い関わりがある人)を侮辱する行為になってしまったりもします。
例えば、中田敦彦のYouTubeはそれがけっこう問題になって叩かれていたりいたりしますよね。
まぁ、それこそ僕は歴史や政治に関しては詳しくないので、どこがダメだとは言えませんが、そういったセンシティブな分野に素人が首を突っ込みすぎると、そりゃそうなるよねという話です。
とはいえ、自分の守備範囲(専門)内だけで戦おうとすると、ネタは尽きやすくなりますし、情報を受け取る側もマンネリしてしまうので、守備範囲を広げた方が良いのは確かなんですよね。
そもそも「自分の専門分野のネタが尽きるということ自体が専門家として問題では?」というツッコミも入れたくなるとは思いますが、そこは置いておいたとしても、やはりマンネリは避けられません。
じゃぁ、どうすれば良いのかという話を今回はしていこうかなと。
守備範囲を広げつつ、揚げ足を取られたりツッコミを入れられたりしないためにはどういったスタイルで攻めるのが理想なのかという話です。
イケイケで攻めすぎても炎上しちゃいますからね。
最近、自分の情報発信のレベルに関してモヤモヤしている人やスランプに陥っている人は参考にしていただければ。
① 線ではなく点に首を突っ込む
大前提として、ガチの歴史ネタや政治ネタには触れないようにしましょう。
歴史というのは国や地域、人物によって少なからず歪められているものですし、政治になってくると様々な権利が絡んできます。
そこに信仰や感情が絡んでくるわけですから、もうカオスです。
こういったネタは炎上しやすいですし、それによってアクセスは集まりやすくなりますが、それ以上に過激なアンチが湧いてくるので(経験済み)、できるだけ触れないようにするのが無難です。
あえて触れるのであれば、自分の専門分野のみからの視点にするか、線(ストーリー)ではなく点(パーツ)に関して自分の見解を述べる程度に留めておく方が良いです。
例えば、「この大統領のこの演説では、〇〇というスピーキングテクニックが使われています」といった内容ですね。
他には、心理誘導テクニックや人身掌握術とか。
これを「この演説によって歴史がこう動いた」といったような大きな見解や歴史や政治の因果関係などを述べてしまうと、めちゃくちゃややこしいことになってしまいます。
歴史や政治に触れるのであれば、自分の専門分野からの視点だけに留め、なおかつ全体ではなくパーツごとに見解を述べることに徹しましょう。
② 引き出しだけで処理しない
当たり前ですが、自分の引き出し内だけで情報発信をしていると、すぐにネタは尽きてしまいます。
とはいえ、知らないことに首を突っ込んで語るわけにはいかない。
そういう場合はどうすれば良いのかというと、少しだけ(関連する)異分野に手を伸ばし、仮説を立てて実践すれば良いんですね。
異分野のことを調べれば、記事は書くことはできると思うんですよ。
ただ、情報発信者としてそれではあまりに無責任なので、必ず自分で実践した上で言語化しなければなりません。
その際に、異分野から大きく切り取ってしまうと収集がつかなくなってしまいますし、そもそも実践できなくなるので、必ず小さく切り取ったものを仮説を立てて実証するということをしてください。
例えば、ブログで稼ぐことに成功した人がSEO(主にリワーチやキーワード選定)に関する情報を発信しているとします。
で、SEOに関するネタが尽きてきたから、コピーライティングに関しても情報発信をしていこうとした時、「コピーライティングについて」と大きく切り取ってしまうと、浅く広い情報になってしまいますよね。
そうならないために、例えば「読まれやすい記事タイトル」などにテーマを絞り込みます。
ちなみに、SEOは「キーワード選定 + ライティング」でもあるので、コピーライティングもSEOに含まれてくるわけですが、ここでは「SEO = キーワード選定」と考えてください。
で、実際に自分で試します。
同じ記事内容で、Aというタイトルで1週間、Bというタイトルで1週間運営するという感じですね。
そうすることで、「Aというタイトルは言葉のみ、Bというタイトルには数字を盛り込みました、その結果...」というような、実証済みの新たな記事を書くことができるわけです。
ネタの枯渇やマンネリを防ぐために既存の引き出しだけで戦わないようにしなければならないんですが、だからと言って一気に手を広げようとはせず、すぐに仮説と検証ができる程度に小さく切り取りましょう。
どれだけそれらしい記事を書いても、他の人の専門記事のコピペに価値はありませんからね。
ブログを始めるとき「ネタが続くかどうか…」と心配する人がいるけど、書けば書くほどネタが増えていくから全然心配ない。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) January 12, 2020
知れば知るほど知らないことが増えていくとのと同じで、アウトプットがインプットを呼び込む。
知らないことや分からないことをスルーできない性格ならブログは向いてるで。
③ いかに主観を入れ込めるか
これは守備範囲を広めるというより、守備範囲の情報に新たな命を吹き込むという考え方です。
それが主観を入れ込むということなんですね。
例えば、一時期流行ったサラリーマンdisりなんかは完全に主観です。
どちらの労働形態も状況によって幸せ度合いやストレス度合いは変わるので、そもそも「サラリーマン × フリーランス」という構図が不毛なんですが、多くの賛否を呼ぶのはこれが誰かの主観だからです。
社畜がダメだとか、通勤がムダだとか、それらは人によって変わるわけなので「ほっといてくれ」という話なんですが、それでも人はそれぞれのポジションで自分が正しいと思いたいので、物議を醸すわけです。
サラリーマンにはサラリーマンの主張が、フリーランスにはフリーランスの主張があるので。
なので「フリーランスになろう!」というコンテンツよりも、「脱社畜をしてフリーランスになろう!」と言った方が刺さるわけです。
最近はそれぞれに派閥ができて主観ではなく一般論になったので、目立った論戦はなくなりましたが。
発信の仕方には注意は必要ですが、こういった主観を入れ込むことは有効なテクニックになるんですね。
で、主観を伝えようとすると、その主観を実践していることが大前提ですし、実践できていないくてもツッコミを入れられた時には検証のために実践する必要が出てきます。
そうすることで、結果として守備範囲が広がるんですね。
論破を目指すわけではないですが、人を納得させるにはエビデンスを提示しなければならないので。
さらに言うと、次回からは「この主観を述べるとこういったツッコミが入るかもしれないな」というのがわかってくるので、事前に仮説と検証が済ますことができ、最初から主観を述べつつも説得力のある記事に仕上がります。
ブログにせよYouTubeにせよTwitterにせよ、主観を述べるには一定以上のメンタル強さは必要にはなりますが、一度はチャレンジしてみても良いんじゃないですかね。
まぁ、ウソをつかなければ足元をすくわれることはないですし、ツッコミにも対応できるので、そんなハードなことでもないと思います。
というか、情報の網羅性で勝ち目がないジャンルに参入している人は「行動が伴った尖った主観」で戦っていくしかないわけですから、早めに「専門性 + 主観」というスタイルに移行していった方が良いかもしれません。
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