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平成の闇は「闇金ウシジマくん」で学べ

今回はちょっと偏った内容ではありますが、とはいえ重要なことでもあるので、アタマからシャットアウトせずに読んでいただけると幸いです。

ちょうど昨日、「闇金ウシジマくん」の最終巻が発売され、15年の連載が終了しました。

平成の終わり、令和の始まりと重なったのが感慨深いです。

今、僕の息子は2歳になり、平成には生まれましたが、平成という時代をほぼ経験することなく大人になります、というか平成の時間を記憶することなく令和の時代を生きていきます。

まぁ、こういう時代なので、インターネットで検索をすれば平成に何があったのかは簡単に調べることができます。

親としても、子どもに「平成ってどんな時代だったの?」と聞かれることがあれば「こんなことがあったよ」とか「こんな時代だったよ」とか「こんな事件があったよ」とザックリ教えることもできます。

ただ、時代の「闇」の部分を伝えるのはとても難しくて。

なぜなら、時代の「闇」というのは、時代背景や政治、経済という要素に、人間の欲望が複雑に絡みつくことによって生み出されるからです。

そして、人間の欲望が消えない限り、その「闇」は引き継がれ、繰り返され、時には新しい「闇」が生み出されます。

そんな「闇」を教えたいと思った時に、僕は息子に「このマンガに大抵のことは書いてあるから、読んで勉強しな」と言って「闇金ウシジマくん」を手渡すと思うんですよね。

それくらい、「闇金ウシジマくん」は他のマンガとは一線を画す、リアルを描いたマンガだったからです。

特筆すべきは、やはり筆者である真鍋昌平さんの綿密なリサーチによって描かれる、リアルとファンタジーの融合された世界であり、そこに惹かれた人も多いんじゃないかと思います。

もちろん、ストーリー上、主人公の丑嶋馨(うしじまかおる)をはじめとする「死んではいけないキャラクター」はいるので、フィクション特有の「ありえないシチュエーション」はあります。

が、それ以外はめちゃくちゃリアルで。

人が一線を超える瞬間とか、人が再起不能になる展開とか、人が死ぬ場面とか、人が人を裏切る瞬間とか、ある意味「あっさり」と「淡々」としていて現実的というか。

このマンガを子どもが読むということに関しては、賛否はあると思うんですが、放っておいても勝手に情報収集をして「闇」の部分は見ることにはなりますし、であれば断片的なものやキレイゴトが混ざったものに惑わされて頭お花畑になるよりも、ガツンと現実を知った方が良いかなと思う次第で。

一応、人間はやり直せる、人生を取り戻せることも描いてありますが、無責任に夢を与えるわけではなく、その可能性や確率は低いこと、簡単ではないこともちゃんとリアルに描かれていて良いですよね。

先日話した動画の内容も、まさに「闇」の話で。


今の時代、下手に承認欲求を満たせる場所を自分でつくれてしまったりするので、一気に不特定多数に認められて(認められた気になって)、一気に否定されるというようなことが簡単に起こります。

で、社会的立場や感情の振れ幅が大きければ大きいほど、その反動も大きくなり、自己嫌悪も強くなり、精神も不安定になるんですよね。

それによって、人の気持ちを考えることができなくなったり、未来をイメージすることができない人が増えてきてるよね、という話をしましたし、その人が進む道はというと...

と考えると、「闇金ウシジマくん」は必読しておいてほしいですよね。


特に、ネットを使って何かしらのビジネスしていたり、これからしようと思っている人は「フリーエージェントくん」くらいは読んでおいた方が良いと思います。

人によって捉え方は違いますが、「我々は何を売っているのか」「人は何を買っているのか」という視点で見るとおもしろいですよ。

その辺のビジネス書や僕のnoteよりもよっぽど勉強になります。

表現や描写がエグいことで有名ですが、そこを差し置いても、「搾取される側に回らないためにはどうすれば良いか」をリアルに学ぶことができる、お金やビジネス、人間関係のバイブルなので。


と、長くなりましたが、コンサルnoteとして伝えるべきこともちゃんとありまして。

それは、コンサルタントなど人に指導する立場にある人は「闇金ウシジマくん」は読んでおいた方が良いですよ、ということ。

いくつかポイントがあるので、それを最後に書いておきますね。

①土壇場での思考力

コンサルタントとして、「問題発見」と「問題解決」が主な仕事になるわけですが、いつか必ず難問にぶち当たります。

ほとんどのことは先人が残してくれた情報やノウハウ、実体験で何とかなるんですが、それでも頭を抱えるような問題にぶち当たることがあって、そういう時こそコンサルタントの底力が試されるわけです。

で、「土壇場でどうするか?」「修羅場をど切り抜けるか?」という場面が「闇金ウシジマくん」の中にはたくさん出てくるんですね。

そういった場面を見て、ただ単に「ウシジマくんスゲー」と感情移入したり思考停止するのではなく、「自分ならこうする」という視点を持つことで、問題解決力が養われます。

これは、ファンタジーを描かず、リサーチに裏付けされたリアルを徹底的に描く「闇金ウシジマくん」だからこそ学べることです。

自分ならどうするか、この人のために何ができるかを考える習慣を普段から身につけてください。

①強制性のつくり方

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