「じゃない方」的なダークサイドビジョン
人を動かす上でビジョンは非常に重要で、エピックが無かったとしてもビジョンが強烈であれば人の心を動かすことができます。
要は、
「そのビジョン乗った!」
「この人と一緒に夢を見たい!」
「この人のようになりたい!」
と思わせてしまえば勝ちなんですよ。
まぁ、具体的なプロセスやコンテンツを見ずにビジョンだけに乗っかって爆進してしまうと、「まさかこんなことだとは思わなかった…」となるのは言うまでもないですが。
それでも、明らかに胡散臭い、キレイゴトだらけのセミナーやコンサルタント、ビジネスコミュニティなどにハマってしまうのは、やはり情報弱者に刺さる強いビジョンが掲げられているからです。
例えば、「イルカの保護に取り組んでいます」というビジョンを掲げてイルカと戯れる画像を日々アップしている企業があれば、裏を取ろうとしない情報弱者は求心されるわけです。
その企業に893が関わっていたとしても、そんなことは知る由もないので。
駅前の募金なんかもそうじゃないですか?
募金を募っているのが誰で、そのお金がどういう流れで困っている人の手元に届くのかすらも知ろうとせず、
「〇〇で苦しんでいる△△を救うためにご協力願いします!」
というビジョンに一瞬にして乗っかるわけですよね。
その苦しんでいる人を実際に見てもいないのに。
コンテンツの薄っぺらさが気にならないくらいの強いビジョンを打ち出し人を扇動するのはペテン師の常套手段です。
逆を言えば、それだけで成り上がれてしまうほど容易かつ強力な要素だということですね。
で、コンテンツが空っぽ、あるいは打ち出したビジョン(目的地)に連れて行くだけのコンテンツやプロセスがないのは単なる詐欺ですが、ちゃんとコンテンツがあるのであれば、ビジョンはガンガン打ち出すべきなんですね。
ただ、今の時代、全く新しいビジョンを打ち出すのは困難です。
というか、現代においてゼロから何かを創造するということはほぼ不可能なので、どんなに新しいものでも基本的には何かと何かの組み合わせでしかありません。
革新的な技術だと言われているブロックチェーンだって組み合わせじゃないですか。
なので、人に刺さる新しいビジョンをつくるには、画期的な組み合わせを考えるしかないんですね。
ただ、ありきたりなビジョンでもエッジを効かす方法はあります。
この方法単体では効果は薄いですが、ありきたりなビジョンでも「人に理解される」という最低限のハードルをクリアできていれば、この方法を組み合わせることでビジョンは強くなり、差別化もできるようになります。
それが「じゃない方」というダークサイドビジョンを同時に打ち出すという方法です。
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